文字数のむこうの日録

140文字で書ききれなかったこととか

我が「初デジタル一眼」 ペンタックス *ist D

*ist D with FA35/2

 過日、馴染みのカメラ店で新しく出るレンズの予約をお願いしてきた。チェーン店ではなく地場のカメラ店、ボディなど「大物」を買う時はもちろん中古の購入や売却にいたるまでいろいろとお世話になっている。振り返ってみればペンタックス*ist Dを購入して以来だからもう19年になるのか…。

 ということで防湿庫から久々に*ist Dを引っ張り出してきた。エネループを入れて電源を入れるとちゃんと起動したので一安心。記録メディアを入れようとしてそれがコンパクトフラッシュであることに気づき、撮ったは良いがデータを取り出せないと困る!と対応できるカードリーダーが手元にあることを確認してからFA35/2を装着し、比較のためXF35/1.4を付けたX-T4と共に少し撮り歩いてみた。

(※以下両者ともAWB・JPEG・X-T4側のみ*ist Dに合わせてサイズ縮小)

【左】*ist D+FA35/2 【右】X-T4+XF35/1.4
【左】*ist D+FA35/2 【右】X-T4+XF35/1.4
【左】*ist D+FA35/2 【右】X-T4+XF35/1.4
【左】*ist D+FA35/2 【右】X-T4+XF35/1.4
【左】*ist D+FA35/2 【右】X-T4+XF35/1.4

 家に帰って撮ってきた写真を見返しつつ、「そうそう、こんな感じだったよな」と懐かしくなる。AWBがなんか黄色っぽかったなぁとか。600万画素補色系フィルターCCD描写の(今となっては)なんだか渋くて「ぽやん」として見えるところとか。比較のため両者同じ絞り値で撮影したが、同じAPS-Cフォーマットとはいえ描写にしっかり違いがあるところとか。何よりだいぶ前からずっとミラーレス機を使いEVFに慣れっこになっていたので一眼レフの光学ファインダーの「見え方」というのはかえって新鮮だったりして面白かった。

 そして思い出した!*ist DはバッテリーとしてCR-V3リチウム電池2本のほかアルカリ単3電池(4本)も使えるのだが、この場合電池持続時間がとても短くて当時は何セットも予備を用意して使っていたのだった。思い出したのは今回、満充電のエネループを入れていたのに数カット撮っただけでバッテリー警告が出てシャットダウンしてしまった時。帰宅して電圧を測ると1本だけ1.3Vを切っていたのでこのへたった1本が駆動時の大電流に耐えられなかったのかも知れないと考えていたとき「そういえばこれむっちゃ電池喰いなんだった!」…という次第。

 

(↓ 現行モデル※リコーオフィシャルストアへ)

ricohimagingstore.com

TTArtisan 25mm F2 C

TTArtisan 25mm F2 C with X-E4

 銘匠光学のMFレンズシリーズに登場した35mm換算38mm相当となるレンズ。パンケーキと呼ぶにはやや厚みがあるが、それでもコンパクトでTTArtisanお得意のオールドスクールっぽいデザインが我が家のX-T4やE4によく似合う。またこのサイトで紹介されているようにニコンZ fcにもとても似合っている。

絞り開放(f2)での周辺減光

 もちろんMFなのでファインダーを覗いてフォーカスリングを回しピントを合わせる。それを「楽しみ」と捉える人に、このレンズは軽快なフットワークを与えてくれる。

 描写がどうこうに答えられるだけの語彙をわたしは持ち合わせていないが、少なくとも純正や国産大手レンズメーカーなどと比較すれば劣る部分ももちろんある。しかしこのレンズをはじめ新興中国メーカーのMFレンズ群は同一線上に並べて優劣を競うのはちょっと違うとわたしは思う。それらメーカーははなから純正などに正面からぶつかって「勝つ」ことではなく、TTArtisanや7Artisanなどに見られるようそのレンズの風貌や触感などを大事にして「カメラで写真を撮る体験」、その趣味領域を拡げてそこにポジションを置こうとしているように思える。

 円安のせいで恩恵は減ったものの価格もお手頃な単焦点レンズを投入してくれるおかげでなんだか近似の焦点距離域に単焦点レンズが増えてしまった…。

 

 

 

シマノ自転車博物館に行く(写真多め)

シマノ自転車博物館 エントランス

 先日、新しくオープンしたシマノ自転車博物館に行ってきた。ここは以前同じ堺市内の大仙公園内にあった「自転車博物館サイクルセンター」が移転してきたもので、運営母体は変わらないが新たにシマノの名を冠し規模も大きくなったもの。

 展示スペースは1・2・4階で、中央の吹き抜けからは非公開の3階収蔵庫も垣間見ることができる。以前のサイクルセンターはお世辞にも広いとはいえないフロアに少々詰め込み気味な展示だったものがここではゆったりとしておりシアターでのムービー上映もあわせ自転車の様々を見て知ることができる。何よりとにかくジャンルを超えた豊富な実物の自転車展示が嬉しい。

2階「自転車のはじまり」

 実物展示にムービーを組み合わせた展示。黎明期の自転車の姿が見られるのだが、ここで既に今の自転車のカタチと大きく違いのないものが現れていることが興味深い。

ドライジーネ(1814年・ドイツ)

 自転車の元祖ともいえる「ドライジーネ」。自転車(というか「二輪車」か)の姿がもうここで形作られているような。

セーフティ自転車(1889年・イギリス)

 もうここまで来ると現代と何も変わらない。このフレームワークの洒落っぷり!

初期の折りたたみ自転車

 折りたたみ自転車も比較的早くに現れている。むちゃカッコいいじゃないですか。

リカンベント!?

 これなんかまんまリカンベントって感じなんだけどチェーンでなくワイヤーが。もしかしてペダルを交互に踏むと前進する仕組みなのかな。

初期の変速機付き自転車

 もう今でも普通にその辺走ってそうなんだけどこの変速機!どう扱うのか興味は尽きない。

2階から見た吹き抜け

2階 自転車ギャラリー

 収蔵品の一部を展示するギャラリー。ここまででも充分満腹だけどまだまだこんなもんじゃ終わらない。

2階 「自転車のひろがり」「自転車とこれから」

 様々な場面で活躍する自転車を幅広く展示するゾーン。「懐かしい」と思うぐらいの昔から現代のサスティナブルな社会を志向する部分にかけてのこれまた幅広い展示。

これだけのパーツで構成されている!

 ネジ1本・ワイヤー1本に至るまで自転車を構成する部品を見せてくれる展示や…

Di2を体験できる!

 最新テクノロジーの体験コーナーなども。

4階 「ストリートオブバイシクルコンポーネンツ」「マルチメディアライブラリー」

 4階は自転車部品の歴史展示と書籍等情報のアーカイブ。雑誌のバックナンバーなども収蔵されており、閲覧のほか収蔵資料の端末による検索もできる。

 このように自転車、特にメカニズム好きなら時間が溶けるように思えるほどの充実っぷり。しっかり観覧時間を確保して行くことをお勧めしたい。

www.bikemuse.jp

 

【余談】

 このシマノ自転車博物館の所在地、以前は「東京第一ホテル堺」というホテルがあったのだが、それ以前はかつて「サンツアー」の名でシマノと覇を競い合った自転車部品メーカーであるマエダ工業の本社であったということで何かの因縁を語る口さがない方々もいるようだが、今の今までそんなコトを腹に含んでなんてことは…と思うし、そもそんなこと考えるのはある一定年齢より上のゲフンゲフン…。

 

自転車の防犯登録

 新品の自転車を買ったら付いてくる(というか半強制的に付けられる)防犯登録。実効がどれだけあるかは不明だが、少なくとも「安心のお守り」ではあるし乗車中警察官が声をかけてきたらまぁだいたい確認されるものでもある。しかしこの防犯登録に有効期限があるとは恥ずかしながらつい最近まで知らなかった。

 前のエントリーにある通りの事情で古い方の自転車を処分するとなった時、防犯登録を抹消しなければと思い調べてみると「10年で抹消される」とあって目がテンに。14年前に購入したものだから4年間ほど無登録で乗っていたことになるのね。知らなかったこととはいえ反省しきりである。かつて所有していた自転車を個人売買した際、防犯登録の扱いについても調べたりしていたはずなのに…。慌てて所有する他の自転車の防犯登録書類を引っ張り出し有効期間内であることを確認して安堵。

 自転車の任意保険については近年その必要性が叫ばれているのでその契約に意識が向くが、防犯登録は「そういえばそんなものもあったなあ」って感じになってしまうのではないだろうか。

 

↓ 参考までに防犯登録について解説したサイトのリンクです。細かな取り扱いは各都道府県によって差異があるのでお住まいの地の警察や防犯協会等を参照してください。

www.alsok.co.jp

うどんの国のイヴ (Tyrell IVE 導入)

 14年前に購入し旅行はもちろん通勤輪行にも活躍してくれた折りたたみ自転車・ORibike M9が消耗品の交換や整備ではリカバーしきれない挙動不安を昨今感じるようになっていたのでこのたび新しくTyrell IVE(イヴ)を導入した。これまで同様(多分)20年近くお世話になっているLORO Cycleworksにお願いしグループ店舗の在庫にあったこのカラーがやってきたのだが、下の写真を見れば分かる通り色は似通っていてもその姿はずいぶん違う。何よりM9のアルミモノコックフレームに対してIVEはクロモリフレーム。ホイールベースも長いのでスラッとして見える。共通点といえばトップチューブやダウンチューブなどフレームの「背骨」に「折り目」が入らない構造というところか。これから再び通勤輪行に供するということは考えにくいが、この構造のほうが個人的に安心感があるので選択に繋がったところでもある。

Tyrell IVEとORibike M9

 折りたたみ自転車といえばイギリスのアレとか有名どころも様々あれど、"Made in 讃岐"を掲げる新進気鋭の個性派メーカーの元気さはかつて店舗で開催された試乗会で知っていたが、その時はまさかユーザーになるとは思ってもいなかったのでせいぜい通り一遍「認知した」程度だった。だからいざユーザーになろうとして、またユーザーになってから知ったり気づいたりすることも少なくない。そういった意味でも久々に自転車熱が上がってきそうである(思った以上に高いカスタマイズ適性とか…)。

折りたたんだところ(左がIVE、右がM9)

 ともあれ14年間クリティカルな不具合もなく頑張ってくれたM9には「お疲れ様」だし、IVEには「これからよろしく」というところで帰宅後自宅前で通行人に訝しがられながら写真をバチバチ撮っていたのであった。

(※ORibike M9はIVEなどに流用するパーツを外したうえで定期的にチラシがポストインされる巡回金属回収に出しました。状態が状態であっても中古自転車買取業者に出せば幾分かのお金になったかも知れませんが、自分が「降りた」理由を考えればそのように不安要素の隠れたモノで利益を得るということはとても考えられませんでした。)

 

www.tyrellbike.com

LUMIX G 20mm f1.7 (I型)

 LUMIX G100は動画機として導入したのだが、カメラとして長らくメインのシステムにしていたせいもあってUIの使い心地など手に馴染む部分があると感じ、その小型さもあいまってまたちょっとスチルでも使ってみたくなりド定番ともいえる20/1.7を中古で入手。現行のII型は外装のリデザインのみでレンズ構成など中身に違いがないので一段安いI型にした。単体で見ると「もっさい」I型もこうやってボディに合わせると案外そうでもないなぁと。

 この20/1.7、2009年にGF1と同時に出た古いレンズでII型になったのも2013年。AF機構がコンティニュアス非対応で駆動音もガリゴリとデカいという機構的には?なものだけど写りはとても良く評判も高い(しかも安価で入手できる)「隠れた銘玉」ってヤツだろうか。

 この20/1.7、とあるレンズを手にしたとき「あれ?これはデジャヴュ?」と思わせた既視感の元になったのだが、そのレンズとはこれ。富士のXF27/2.8。X-E4との組み合わせた姿がルミックスGX7シリーズに装着したそれを思い起こさせたのだった(GX7は初代からMk3まで使用していた)。

 

 

 

 

 

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